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【読書】『同志少女よ、敵を撃て』~ 現実とリンクする硬質でシビアな作品…!

今回は久しぶりに面白本のご紹介。
本屋の平積みのポップを見て、かねてから読みたかった作品です。

『同志少女よ、敵を撃て』

同志少女

だいぶ前にKindleで購入していましたが、ようやく完読しました…。

自分の村を独軍にめちゃくちゃにされたソ連の少女セラフィマが、スナイパーとして戦うお話です。
今のご時世、ウクライナ侵攻を想起してしまいますが、こちらは第二次世界大戦の独ソ戦の時代。
それでも、時勢に合い過ぎて怖いくらいです。

ニュースや報道で伝わってくるウクライナ侵攻の様々な悲劇や惨劇を、まるで予見していたかのようなシーンの連続であり、戦争の悲惨さを考えさせられます。
こんなシーンが現実ではなくなることを願うのみです…

戦場で女性として戦うということの悲惨さ。
狙撃の成功体験が増えていくにつれ、心が麻痺していく怖さ。
宿敵との最後の戦いも、一筋縄ではいかずにもやもや感が消えない。
戦後も一件落着とは言えず、決してポジティブな成長ストーリーとは言えません。

書評などを見ると、ラノベみたいというようなご意見もありますがとんでもない。
とても硬質でシビアな小説だと思います。

本屋大賞受賞、更にはアガサ・クリスティ賞も満場一致で取ったらしい。
別にミステリーってわけではありませんけど…。

スナイパーものと言えば、フォーサイスの『ジャッカルの日』を思い出します。
これは映画化されましたが、スコープの先のターゲットを狙う緊迫感は相当なものでした。
本作も映画化したら面白いんだろうけど、日本じゃ絶対無理でしょうねぇ…。
海外で映画化してくれないかなぁ…

いずれにせよ、今のこのタイミングで読んでおいても損はない傑作だと思います。

ちなみにこの本の印象的な表紙のイラスト、雪下まゆさんって方の作品らしい。
最近人気の小説の表紙などでよく見かけるような気がします。
ダークでかつ繊細な記憶に残る画風で、他の作品も見てみたいかも…


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コメント

No title

こんちゃーっす‼️
(〃´▽`)ノシ☀️

アガサクリスティー賞
なんだそれは⁉️
イギリスの文学賞か?
って思ったら
日本国内の賞なんですね
( ´;゚;∀;゚;)

対戦時のライフル
少女が槓桿を引けるかなど
ちょっと微妙なところがありますが
面白ければ良いと思います
ヽ(*´∀`)ノ

>とださん

おはようございます😃

コレは面白かったですねぇ〜
確かになんで日本の賞なの?ってなアガサも
ありますが、やはり本屋大賞はハズレ少ない
ですな。

ゆうてもフィクションですかねえ
細かいところはともかく、なかなかの作品で
した〜

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piecethdog

Author:piecethdog
相棒は二代目トリコVFR800FとADV150
ツーリング以外に映画&グルメ記録も…

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